映画「マイティ・ソー」ネタバレ - 究極の親子喧嘩とムニョムニョ

11月3日にシリーズ3部作のラストを飾る「マイティ・ソー/バトルロイヤル」の前にマイティ・ソーのおさらい!MARVELのBIG3の1人でもある雷神・ソーが王として、1人の男として成長する過程を地球を舞台に繰り広げられる。
 
 
マイティ・ソー(2011)
 
 

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監督:ケネス・ブラナー
出演:クリス・ヘムズワース/トム・ヒドルストン/ナタリー・ポートマン/アンソニー・ホプキンス/ステラン・スカルスガルド 他
 
 
★★★☆☆(3.5)
 

あらすじ

 
9つの国を守っている神の国・アスガルドを統治する王・オーディンは2人の息子ソー(クリス・へムズワース)とロキ(トム・ヒドルストン)に「お前たちのどちらかが王を継ぐのだ」と彼らが小さい頃から言い聞かせていた。
ソーが王座を継ぐ戴冠式の日、襲撃に遭い戦いにだけけ心を燃やすソーにオーディンは追放を言い伝える。しかしこの襲撃には国内に裏切者がいた…
 

ストーリーとネタバレ

 
アスガルドは遥か昔、氷と巨人の国・ヨトゥンヘイムとの戦いののち敵のボス・ラウフェイと休戦を結び、彼らの力の元となる"箱"をアスガルドで保管していた。
ソーは"ムジョルニア"という名のハンマーを持ち、雷を操る力を持つ。ロキは魔術を使い、瞬間移動や幻覚を見せることを得意としていた。
 
戴冠式にて儀式を行うそのとき、"箱"を奪いに氷の巨人が襲撃したことを悟り、駆け付けると侵入者は用心棒でもあるデストロイヤーが退治した後であった。
襲撃に怒るソーは、戦争を仕掛けたも同義だ!我々はなめられている、力を思い知らせるのだ!と譲らないソーに、戦うことしか頭にないのではダメだ、と諫めるオーディン。
自暴自棄になるソーに「兄上は間違ってないよ」と焚きつけるロキ(可愛い)言いつけを破り、シフを始めとした仲間を引き連れ、ヘイムダルに無理を言いヨトゥンヘイムへ乗り込む。
(アスガルドの外へ行くには、門番であるヘイムダルにビフレスト(虹の橋)を開けてもらうことで移動が可能。扉を開けっぱなしにはできない。↓力が強すぎてこうなる)
 

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戦争一歩前まで行くも、ロキの説得もあり戦うことをグッと堪えたソーに追い打ち!ラウフェイの「じゃあなお姫様」に、脳筋ソーの暴走が始まり、仲間も怪我を負い劣勢に陥ったそのとき、オーディンが駆け付ける。ラウフェイの隙をつき、アスガルドへ無理やり連れ帰ったところで親子喧嘩!!!
(意訳につき注意)
 
ソ「こんなの逃げたようなものだ!勝てたしアスガルドだって守れた!!」
オ「友も守れぬやつが国を守れるか!!」
ソ「父上の分からずや!!」
オ「お前はラウフェイの言う通り、小僧の青二才だ恥を知れ!」
ソ「父上だって古い考えしか持てない老人だ!!!」
オ「もうお前には失望したよ。どこへでも行って頭を冷やしてこい!力も奪う!」
 
といった感じで追放されるんですね。ムジョルニアも違う場所へ飛ばされ、"ふさわしき者だけがこの力を得るだろう"との言葉を吹き込んで。
ムジョルニアもスーパーパワーも全て取り上げられて地球に撃墜し、そこで物理学者で研究に訪れていたジェーン、エリック教授、ダーシーの3人と出会う。(というより2回轢かれる。)
 
あの場に居合わせ、ソーと繋がりのある3人は研究の全てを突然シールドという組織に奪われ、コールソンに手切れ金を渡される。ムジョルニア発見を聞いたソーは、シールドとバートン(ホークアイ)の守りを破るも、力に見合わないとされたソーはムジョルニアを手にすることが出来なかった。
 
その頃アスガルドではロキが"箱"の元で、あることを確かめに行っていた。ヨトゥンヘイムでは氷の巨人に触れられると氷漬けになってしまうのだが、そのときもロキは一瞬肌の色が変化しただけで済んだことを危惧していたのだ。様子を察したオーディンが駆け付け、事実を問うと、ロキはラウフェイの子であり、元はいつか両国を繋ぐキッカケにしたいと連れ去られていた。実子ではないどころか敵に利用のため拉致された存在だったと知ったロキは逆上するがそのタイミングでオーディンは倒れ"眠り"についてしまう。(回復ドームみたいな中に入る)
 
天体などの物理学を学ぶジェーンたちにとって、始めは頭のおかしい人、とだけ思っていたが、アスガルドやソーの話を聞き、ソーとジェーンは心を通わせていく。
ロキは王不在の今、私が王だ。と王座に居座り、やがてソーを心配したシフ達はロキの禁止も破り地球へ向かう。このまま王となるため、ソーに戻られては困るロキは地球へデストロイヤーを送り込み、ラウフェイにアスガルド侵入の手引きをする。
 
ジェーンたちとの繋がり、仲間の大事さを思い知り、ロキに騙されたことに気づいたソーは地球を守るため、彼女たちを守るため正しい使い方を心得たソーは"力"を取り戻し、デストロイヤーを一蹴しアスガルドへ戻り、暴走したビフレストとロキを止めに行くが、このままビフレストを崩壊しなければ自分たちも、国すらも破壊しかねない勢いにソーはビフレストを破壊する。壊してしまえばジェーンに会えなくなると分かっていながらも。
ソーはロキと共に転落しかけたところをオーディンに危機一髪救われるが、ロキは全てに失望し、自ら手を離し転落する。
 
ロキを失い悲しみも背負う神一家だが、ソーは今王座を継ぐことよりも経験と周りを見てもっと大きな器をもてるようになることを願う。ソーが本当の"王"になった瞬間だった。
 

感想とか文句とか

 
始めの"箱"は今後のアベンジャーズシリーズの肝となる"インフィニティストーン"の1つ、"コズミックキューブ"と呼ばれるもの。(「アベンジャーズ」の四次元キューブとは別物)この箱を始め、コールソンやホークアイというカメオから今後のMCUの伏線もしっかり描いてくれる。
 
「アベンジャーズ」は「ソーとロキの兄弟喧嘩にNYが巻き込まれた話」なんて言われていますがこちらは親子喧嘩が元ですね。傲慢なソーが心を入れ替えるにはいい機会になったけれど、ロキはずっと辛いままなんですよね。。
いつもどこか引け目を感じていて、兄の方が贔屓されているのを感じながらも自分も認められたい、自分もまたオーディンの息子として成長した様を分かってほしいという、純粋な想いが詰まっているんですよ。
ラストのビフレストでの兄弟喧嘩のシーン、
「王座などいらない!!ただ兄上と対等になりたかった!!!」
と想いの丈を叫ぶわけだけれど、結局これが悪戯三昧でいつも本当のことを言えないロキの全てと考えると切なくて切なくて何も言えやしない・・
 
ソーが想いを入れ替える地球での出来事だけれど、突如としてデストロイヤーのシーンがチープすぎる上に特に見せ場というほどでもなく、その間でそれだけジェーンを愛したというには足りないというか、若干不完全燃焼感が否めない。
そしてひたすらにダーシーが可愛いし癒される。「ムニョムニョってなあにー?」は最高。
 
アズカルドの情景は本当に美しいし、ギリシャ神話が元になった設定も良いのだけれど映画版のソーはシフちゃんとくっつかないことがどうしても納得いかない~~~ジェーンよりシフを選んでよ~~ソーが力を取り戻したときのシフちゃんの嬉しそうな顔が堪らないのに・・・という気持ちがあるからこそ、わたしはなぜジェーン!となっているのかもだけれど。