ナイスガイズ！(2016)
監督：ショーン·ブラック
主演：ラッセル·クロウ/ライアン·ゴズリング/アンガーリー·ライス
あのラッセルとライアンがバディを組んだ、クライム＆コメディ＆スリラー＆アクション＆社会派ドラマ＆家族愛を描いた秀作！！
伏線の回収もスッキリ進み、非常にテンポがよくひとしきり笑ったあとにサスペンス要素も組み込まれる。
もう本当に最高なのでとにかく観ていただきたい！！！！
ちなみに大物ハリウッド俳優のあの人がカメオ出演もしていますよ！！詳しくはネタバレで！！
こちらは当時新宿バルト９での展示。予告を見るだけでもワクワクする。
あらすじと事前知識
探偵業を営むマーチ（ライアン・ゴズリング）は娘ホリー（アンガーリー・ライス）と暮らすシングルファザー。毎日酒浸りの生活を送っていたところ、あることがキッカケで示談屋のヒーリー（ラッセル・クロウ）と知り合い共にある少女の失踪事件の創作を手伝うこととなる。
失踪事件はある映画に纏わる殺人事件へと繋がり、やがてアメリカ全土を震わせる裏社会が露見してゆく...
ちなみに時は1970年代アメリカ、自動車産業が汚職や公害問題によって堕ち始める頃合に話が絡まっていくので頭に入れておきましょう！
ストーリーとネタバレ
ポルノに興味をもつ少年が深夜にこっそりビデオを観ていると、突如として暴走した車が突っ込んでくる！！様子を見に行くと、まさに今観ていたポルノ女優が息を引き取るところだった...。
マーチは依頼人のおばあさんから行方不明の孫を探してと言われたが、その孫はまさに先日事故死したあのポルノ女優であった。その関係からアメリアという女性を調べていたところ示談屋のヒーリーが現れ、突然ボコボコにされ腕を折られてしまう。ヒーリーもまたアメリアに自分をつけ回す男を調べてくれと依頼されていたのだった。
事態が進み、マーチはヒーリーとタッグを組むこととなるが調べを進めるとアメリアは彼氏やその仲間とポルノ映画を撮っていたという。しかしその彼氏の家は数日までに火事で全焼しその際に彼氏も亡くなっていた。
ヒーリーはアメリアを探す不審な男達に脅しを受け、仕掛けた罠で顔を青く染め上げてやる。マーチは2人でアメリア探しに乗り込んだパーティー会場でアメリアと繋がりのあった男の死体を発見し、この映画製作に関わった人間の死体を相次いで出てくることに不信を抱く。無事アメリアを保護し話を聞くと、アメリアの母は政府に顔がきき、自動車産業の裏社会を牛耳っており、更にはポルノの摘発に力を入れているということだった。表向きだけいい顔をして悪いことを隠す母たちの行いを告発するためのカモフラージュとしてポルノ映画という形を選択し、映像内に言質を収めていたために映画製作に関わったものは命を奪われ、アメリアも追われる身となっていたのだ。映画のフィルムを抹消されないために、最後まで体を張りマーチとヒーリーは守ったフィルムを証拠に自動車産業を告発するのだった。
そして2人の名前で「ナイスガイズ」との探偵事務所を始めるのだった。
感想だとか考察だとか
映画館であれだけ自然に笑い声があちこちから聞こえる映画というのは本当に見ていて楽しいし心地が良い。レンタルが開始され、再び観てみたがやはりテンポがよいし、これだけコミカルな流れの中でうまいこと当時の社会面を示唆しているのも流石と言うほかない。業界が大きく、声の大きい人が席巻している界隈では1度の告発ではすぐに物事が変わらないとしても、その1つのキッカケで国民は全体を見ることができ、そのキッカケが確かに波紋を産んでゆくのだ。
探偵という割にどこか落ち着きがなく、腕を折られて、死体を見つけて、声にならない叫びや女の子のような悲鳴をあげるマーチには愛おしさまで感じる。酔ってパーティー会場で聞き込みをする際に人魚を追いかけプールに入り、死体を見つけるシーンのリアルさもたまらなく思う。
娘のホリーも意志が強く、ここぞというところで行動をとることが出来る肝の座り方は見習いたいくらいだ。
ところで大物俳優がカメオ出演しているわけだが、こちらの監督ショーン・ブラックは「アイアンマン３」を撮った方であり、今作にカメオ出演しているのはなんと！ロバート・ダウニー・Jr！！
とはいえじっくり見なければ気づきにくいし、顔もハッキリ映らない。パーティー会場でベランダから転落したマーチがシドの死体を見つけ、震えおののくシーン。あの死体こそがダウニーJr！血まみれでぐしゃぐしゃのあの人！なんて贅沢なカメオなんだろう……。見逃した方はこちらも含めてぜひ再見ください☆
個人的に…ライアンもラッセルもTOP10に入るくらい好きな俳優なので、公開が決まったときは本当に嬉しかったし楽しみにしていた。ラッセルクロウがコメディ！？という気持ちはあったが、さすがの演技派俳優はコメディでも文句なし。ぷっくり太った疲れたお父さん風もまたいいし、かわいらしくなった風貌にメリケンサック常備というギャップもとても良い。
ライアンに関しては当時同時期にララランドを公開しており(ナイスガイズは2月18日に公開、ララランドは2月24日に公開)、全く違うキャラクターで観られることが本当に贅沢であったし、ある種ライアンらしさとしてはこちらの方が好きかもしれない。ララランドでライアンに興味を持った方もぜひ、演技派ライアンの新たな一面をこちらで知ってもらうともっと彼の魅力にハマれますよ！
何も考えずに楽しめるこんな映画をまた撮ってほしいし、娘のアンガーリー・ライスちゃんの成長した姿とともに続編を願います～！！
